理論その2 静電気(Static Electricity)

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このページについて

このページでは、静電気の公式や重要単語その解説について掲載しています。
また、その公式がどの過去問に使われているかについても記載しています。

静電気のポイント

静電気の分野では、電荷周りの電界の強さや電界中の静電力、コンデンサの計算問題が中心に出題されます。
公式を使うことができれば取れる問題が多く、また出題数も比較的多いため点数を取りやすい分野といえます。

目次

クーロンの法則

静電力は2つの電荷量の積に比例し、距離の2乗に反比例する。

公式

$$\Large{F = k\frac {|Q_1||Q_2|}{r^2}}$$
\(k\):比例定数

イメージ
ポイント
・荷電粒子間に働く力。
・静電気学の基本法則
・真空中における比例定数は9×10^9となる。
過去問出題
2022下:問17、2022上:問2

電荷の平均化

大きさの等しい2つの導体球を接触させると、両方の導体球に蓄えられている電荷が平均される。

イメージ
過去問出題
2022下:問17

吸引力と反発力(斥力)

2つの電荷が別符号の場合、電荷間には吸引力が働く。

2つの電荷が同符号の場合、電荷間には反発力(斥力)が働く。

イメージ

電界で働く静電力の大きさ

電界で働く静電力の大きさは、電荷量電界の大きさに比例する。

公式

$$\Large{F = QE}$$
\(F\):静電力[N] \(Q\):電荷[C] \(E\):電界の大きさ[V/m] 

イメージ
ポイント
点電荷Q[C]が空間に存在し、その電荷上に働く力をF[N]とした場合の電界強度Eを示す。
すなわち 電界強度Eは、電荷に作用する力の大きさに相当する。

電界の大きさと向き

電界の大きさと向き合成できる。

下図の場合、\(E_1\)と\(E_2\)が直交しているため、
$$E=\sqrt{E^2_1+E^2_2}$$
となる。

イメージ
電界の大きさと向き
ポイント
電界の方向は電位の高い方から低い方となる。
過去問出題
2022下:問2

電気力線の性質

  • 正電荷から負電荷に流れる架空の線。
  • 電気力線は互いに交わったり、折れ曲がったり、消えたり、枝分かれしない。
  • 電気力線の接線の向きが、電界の向きとなる。
  • 導体表面に垂直に出入りし、導体内部には存在しない。
イメージ
過去問出題
2022下:問1

ガウスの法則(電気力線)

周囲の媒質が誘電率εである電荷+Q(-Q)からは、次の式の本数だけ電気力線が出る(入る)。

公式

$$\Large{N = \frac {Q}{ε}}$$
\(N\):電気力線 \(Q\):電荷[C] \(ε\):誘電率[F/m] 

ポイント
真空中や空気中など電荷を置く場所εによって電気力線の本数は変化する。
過去問出題
2022下:問1

電界の大きさ

電界の大きさは、単位面積当たりの電気力線の本数すなわち電気力線の密度を表す。

公式

$$\Large{E = \frac {N}{A}=\frac {Q}{4πεr^2}}$$
\(E\):電界の大きさ[V/m] \(N\):電気力線 \(A\):表面積[m2] \(ε\):誘電率[F/m] (r\):球の半径[m] 

ポイント
電界の強いところほど、電気力線が多くなることから、電界の大きさ=電気力線の密度となる。
過去問出題
2022下:問1

上式と1.クーロンの法則より、

公式

$$\Large{k = \frac {1}{4πε}}$$
\(k\):比例定数 

電束密度

公式

$$\Large{D = \frac {Ψ}{A}}$$
\(D\):電束密度[C/m2] \(Ψ\):電束[C] \(A\):断面積[m2]  

ポイント
電束は正(負)電荷からは+(-)の電束が出る(入る)仮想の線を表す。単位は[C]。電束密度は単位面積当たりの電束を示す。
似たようなものに電気力線があるが、電気力線は正(負)電荷からはQ/εが出る(入る)仮想の線を表す。単位は[本]。

電束密度と電界の大きさの関係式

電束密度は電界の大きさ誘電率の積に比例する。

公式

$$\Large{D = εE=ε_0ε_rE}$$
\(D\):電束密度[C/m2] \(ε\):誘電率[F/m] \(ε_0\):真空中の誘電率[F/m] \(ε_r\):比誘電率 
\(E\):電界の大きさ[V/m] 

電位による仕事

一様な電界中Eで、点電荷Qをlだけ動かしたときの仕事Wを表す。

公式

$$\Large{W = QV=QEl}$$
\(W\):エネルギー[J] \(Q\):電荷[C] \(V\):電位[V] \(E\):電界の大きさ[V/m] \(l\):移動させた距離[m] 

電荷周りの電位

点電荷Qからr[m]離れた点Pの電位を求める公式

公式

$$\Large{V = \frac {Q}{4πεr}}$$
\(V\):電位[V] \(Q\):電荷[C] \(ε\):誘電率[F/m] \(r\):点電荷から点Pまでの距離[m] 

コンデンサに蓄えれる電荷

コンデンサに蓄えられる電荷量は、静電容量極板間の電位差に比例する。

公式

$$\Large{Q = CV=DA}$$
\(Q\):電荷[C] \(C\):静電容量[F] \(V\):極板間の電位差[V] \(D\):電束密度[C/m2] \(A\):極板の面積[m2]

ポイント
Vは電源電圧ではなく、極板間の電位差であることに注意。
過去問出題
2022上:問1,問6

平行平板コンデンサの静電容量

静電容量は、誘電率極板の面積に比例し、極板間の距離に反比例する。

公式

$$\Large{C = \frac {εA}{l}}$$
\(Q\):電荷[C] \(ε\):誘電率[F/m] 
\(A\):極板の面積[m2] \(l\):極板間の距離[m] 

イメージ
静電容量
過去問出題
2022上:問1

平行平板コンデンサの電界の大きさ

平行平板コンデンサの電界の大きさは、極板間の電位差に比例し、極板間の距離に反比例する。

公式

$$\Large{E = \frac {V}{l}}$$
\(E\):電界の大きさ[V/m] \(V\):電位[V] \(l\):コンデンサの幅[m]

ポイント
極板間では、電気力線が平行で密度が均一であるため、コンデンサ内部の電界の大きさは一定となる。(平等電界)
過去問出題
2022上:問1

平行平板コンデンサの等電位面

平行板コンデンサ内(誘電体内)は電界が一様に発生しているため,平行板コンデンサ内(誘電体内)の等電位面は電極板と平行になる。

過去問出題
2022上:問1

コンデンサの並列接続

合成静電容量

並列接続の合成静電容量は、各コンデンサの静電容量の和となる。

公式

$$\Large{C_o = C_1+C_2+\cdots+C_n}$$
\(C_o\):合成静電容量[F] \(C_n\):各静電容量[F]

回路図
過去問出題
2022下:問6、2022下:問6

全電荷量

並列接続の全電荷量は、各コンデンサに蓄えられた電荷量の和となる。

公式

$$\Large{Q_o = Q_1+Q_2+\cdots+Q_n}$$
\(C_o\):全電荷量[C] \(C_n\):各電荷量[C]

回路図
過去問出題
2022下:問6

全電圧

並列接続の全電圧は、各コンデンサの電位差と等しくなる。

公式

$$\Large{E_o = V_1=V_2=…=V_n}$$
\(E_o\):全電圧[V] \(V_n\):各電圧[V]

分流

各コンデンサに流れる電流は、求める電荷量の静電容量に比例し、各コンデンサの静電容量の和に反比例する。

公式

$$\Large{Q_1 = Q×\frac{C_1}{C_1+C_2}}$$

回路図
コンデンサの並列接続
ポイント
抵抗の分流とは分子が逆になることに注意

コンデンサの直列接続

合成静電容量

直列接続の合成静電容量は、各コンデンサの静電容量の逆数の和の逆数となる。

公式

$$\Large{C_o = \frac {1}{\frac {1}{C_1}+\frac {1}{C_2}+\cdots+\frac {1}{C_n}}}$$
\(C_o\):合成静電容量[F] \(C_n\):各静電容量[F]

回路図
過去問出題
2022下:問6、2022下:問5

全電荷量

並列接続の全電荷量は、各コンデンサに蓄えられた電荷量と等しくなる。

公式

$$\Large{Q_o = Q_1=Q_2=\cdots=Q_n}$$
\(C_o\):全電荷量[C] \(C_n\):各静電容量[C]

回路図
過去問出題
2022下:問6

全電圧

並列接続の全電荷量は、各コンデンサの電位差の和になる。

公式

$$\Large{E_o = V_1+V_2+\cdots+V_n}$$
\(E_o\):全電圧[V] \(V_n\):各電圧[V]

回路図

分圧

各コンデンサに流れる電流は、求める電荷量と逆の静電容量に比例し、各コンデンサの静電容量の和に反比例する。

公式

$$\Large{V_1 = V_0×\frac {C_2}{C_1+C_2}}$$

回路図
コンデンサの直列接続
ポイント
抵抗の分圧とは分子が逆になることに注意

静電エネルギー

静電エネルギーは、静電容量極板間の電位差の2乗に比例する。

公式

$$\Large{W = \frac {1}{2}CV^2}$$
\(W\):静電エネルギー[J] \(C\):静電容量[F] \(V\):電圧[V] 

過去問出題
2022下:問6、2022上:問1
ポイント
クーロン力による位置エネルギー。
ある電荷が基準点からクーロン力に逆らって移動した時にされた仕事。
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