電力その5 変電所(Substation)
このページについて
このページでは、変電所の公式や重要単語とその解説について掲載しています。
また、その公式がどの過去問に使われているかについても記載しています。
変電所のポイント
変電の分野では、各結線方式の特徴や変電所設備の種類について問う知識問題が中心に出題されます。
穴埋め問題が多く、覚えていれば解くことのできる問題が多いため、勉強しておきましょう。
目次
結線方式
Y – Y結線
- 一次側と二次側で位相差がない。
- 中性点接地が可能。
Δ-Δ結線
- 一次側と二次側で位相差がない。
- 第3高周波の防止。
Δ- Y、Y – Δ結線
- 中性点接地が可能。
- 第3高周波の防止。
- Δ- Yは昇圧用に、Y – Δは高圧用に使われることが多い。
変電所設備の特徴
遮断器
- 短絡電流や負荷電流の開閉を行う。
断路器
- 遮断器と同じ役割を持つが、短絡電流や負荷電流は開閉できない。
計器用変成器
- 変流器:二次側に低インピーダンスの負荷を接続する。
二次側を開放してはいけない。
⇒鉄損が過大になるため。 - 変圧器:変流器の逆。
遮断器と同じ役割を持つが、短絡電流や負荷電流は開閉できない。
避雷針
- 落雷などの異常電圧を抑制する。
また、地絡電流を遮断する。保護対象に出来るだけ近づけるように設置する。
- 避雷針の特性:電圧・電流特性(非直線抵抗特性)
絶縁協調
- 避雷器の特性を基に、変電所全体の絶縁強度の設計を最も経済的かつ合理的に決めること。
過電圧の分類
外部過電圧
- 雷現象に起因する(雷サージ電圧⇒誘導雷が最も多い。)
内部過電圧
- 開閉操作に起因する(開閉サージ電圧)
- 地絡事故時に発生する過電圧
※送電線路の絶縁は内部過電圧は耐えられるが、外部過電圧は耐えられない。
零相変流器
- 地絡事故時のみ、二次側に電流が流れる。
継電器
地絡方向継電器
- 地絡事故の保護
地絡過電圧継電器
- 地絡事故の検出
ガス絶縁開閉装置
- SF6ガスを使用する(大気圧の約3~6倍の圧力)
- 充電部は接地する。
- 小型化が可能。
- 塩害対策として有意。
調相設備
- 力率を1に近づける設備(力率1⇒無効電力が小さく高効率)
電力用コンデンサ
- 重負荷時に使用。
分路リアクトル
- 軽負荷時に使用。
同相調相機
- 界磁電流を増加 ⇒ コンデンサ
- 界磁電流を減少 ⇒ リアクトル
SVC
- 半導体スイッチでリアクトルに流れる電流を制御する。