電力その7 配電(Distribute Power.)
このページについて
このページでは、配電の公式や重要単語とその解説について掲載しています。
また、その公式がどの過去問に使われているかについても記載しています。
配電のポイント
配電の分野では、配電設備の特徴や配電方式の種類を問う知識問題が中心に出題されます。
覚えていれば解くことのできる問題が多いため、勉強しておきましょう。
目次
配電線
高圧配電線
- 6.6kVの電圧を送る。
- 架橋ポリエチレンが用いられる。
- 三相3線式
- 非接地方式が多い。
低圧配電線
- 100/200Vの電圧を送る。
- ビニルが用いられる。
- 単相3線式
- 柱側に取り付ける。
- 引込線には短絡事故時の対策としてヒューズを用いる。
配電設備の特徴
高圧カットアウト
- ヒューズを内蔵した開閉器。
- 柱上変圧器の一次側に設置する。
柱上開閉器
- 負荷電流を遮断できる開閉器。
- 絶縁油は使用できない。
接地方式
- 非接地方式:地絡電流が小さい。
配電方式の種類
ループ方式
- 信頼度が高い。
- 建設費が高い。
- 負荷密度の高い地域に用いられる。
スポットネットワーク方式
- 断路器、ネットワーク変圧器、ネットワークプロテクタを通じて、ネットワーク母線につなぐ。
- ネットワークプロテクタは、プロテクタビューズプロテクタ遮断器、継電器からなる。
- 信頼度が高い。
- 特別高圧配電線の単一故障でも無停電で電力を供給できる。
低圧ネットワーク方式(レギュラーネットワーク方式)
- 給電線である複数の特別高圧配電線路から,ネットワーク変圧器を経て,低圧配電線路に電力が供給される。
- 一般的に,ネットワーク変圧器二次側に,保護装置としてネットワークプロテクタが設置されており,ネットワーク変圧器一次側の遮断器やヒューズを省略することができる。
- 低圧配電線路を格子状に接続したネットワークから,各需要家に供給する。
- 給電線のうちの一つに事故が発生しても,低圧配電線路が停電させずに、他の健全な給電線に供給系統を切り替えることができる。
- 樹枝状配電線路と比較して電圧変動や電力損失を小さくすることができる。
- 建設費が高くなるので,大都市のような需要家の多い地域で用いられる。
配電線路の電圧調整
- 配電線路より電力供給している需要家への供給電圧を適正範囲に維持するため,配電用変電所では, 負荷次電圧調整器などによって,負荷変動に応じて変電所二次側母線電圧を調整している。
- 高圧配電線路においては,柱上変圧器のタップ調整によって低圧配電線路の電圧調整を行っていることが多い。
- また,高圧配電線路のこう長が長い場合や分散型電源が多く接続されている場合など,電圧変動が大きく,配電用変電所の負荷次電圧調整器や柱上変圧器のタップ調整によっても供給電圧を許容範囲に抑えることが難しい場合は, ステップ式自動電圧調整器や,開閉器付電力用コンデンサなどを高圧配電線路に施設することがある。
- さらに,電線の太線化によって電圧降下を軽減する対策をとることもある。
その他
- 配電線は必ず絶縁電線とする。
- 高圧配電線は多くの場合、△巻線から引き出される。
⇒非接地方式が多い。